~銀婚を迎えた夏~ ㉜

極端な展開

「急いじゃいけない」私自身が、相談者によく言うことだ。

 

「不快な気分」ひとつひとつに着目するのは しばらく棚上げにしよう。

でも…

不快感を放置し、累積をゆるそう。

 

こんな堂々巡りのようなことを、この数日、何度も繰り返してきた。

 

何度も何度も。

 

でも、そうだ、

あの差出人不明の手紙を読んでから まだ数日しか経っていないんだ。

 

なのに、内心の展開が速すぎる。

 

だらしなくて嫌だけど

いったん、逃げよう。

負の感情をゆるり受け止めたまま、ゆらゆらと…?

 

それって情けないけど。

 

ひょっとすると私は、

なにか人に悪いことをしているかもしれないというのに、

だらしなくて嫌だけど。

 

自分?を、近くから見すぎるとつらくなるから、

距離をおきながらにしよう。

 

自分の中に、マイナスの感情があるってことだけは、理解しておいて。

 

整理するのは先のこと

無理やり建設的に考えるならば、

たぶん、今の私は、

いろいろな種類の「気分」や「気づき」を収集中?なのだろう。

 

ある程度出揃ったところで、

傾向の理解やグループ分け?ができて、

整理できた先に何かが見えてくるのかもしれない。

 

気づき、引き出しに収め、

(以前引き出しに入れたつもりのものは、早速、散らかってしまった)

出しては入れ直して、

自分の気持ちを整理していくしかない。

 

整理し終えるまで、

しばらくは いいかげんに、ゆるく構えていくしかないのでは。

 

とりあえず自分の内心でだけ行われるこの作業が、

誰かの迷惑になるわけではないだろう。

 

病院に行く?

病院に行けばいいのだろう、たぶん。

でも、知人でも相談者でも、

自分に合った医者探しを何軒も試したという例をけっこう耳にしていた。

 

同じ話を何度もして、

医師や看護師のちょっとした表情や言葉に傷ついたという話も、少なくない。

 

不安を押さえる薬を処方されたまま、

停滞したままの事例もあった。

 

大都会ならいざ知らず、

私が住む地方都市では、人の目にふれる可能性もある。

 

薬の力は…

病院へ行って薬の力を借りて、

不自然な形で問題から遠ざかってしまうくらいなら、

ストレスの元から離れたほうが良いと思う。

 

子育ても一段落したし、

別居するなどの道もあるのでは(以前も一度よぎったことだ)。

 

健一が自身の父親の世話のために、家を空けることもある

(私も同行したりするが、健一の中には「嫁に世話させる前に自分がやるべし」という発想があるため、その頻度は多くない)。

 

場合によっては、そんな流れもありうるかもしれない。

 

なんにしろ、

今は、病院はやめておこう。

そういえば以前、誰かから勧められた…?

 

いしむら蒼